さて、前回はチェーンカッター付きの携帯ツールの紹介でした。
今回はその携帯ツールを使って、初めてのチェーン交換ができるのか?やってみました。
失敗したらどうしよう。
チェーン交換(準備)
私のANCHOR RL6は買ってから実走で3,682km走行していますが、チェーンを替えたことがありません。
特に不具合も感じませんでしたし。
しかしローラー台と合わせたら6~7,000kmは使っています😲
5,000kmどころか3,000kmでさっさと替えてしまうという人も多い中で、ちょっと交換が先延ばしになりすぎたようです。
私はちょっと過剰なくらいチェーン清掃と注油をするので、あんまりチェーンが伸びてないです。
しかし急勾配の坂で思いっきり踏み込んでいる時にチェーンがブチ切れたら・・・と思うと急に怖くなったので、私もさっさと替えてしまうことにしました。
用意したもの
工具:プロ(PRO) ミニツール15ファンクション
前回紹介した携帯ツールです。
様々な機能がコンパクトにまとめられているわりには、わりと使いやすそうな感じ。
本当にこんなのでチェーン交換できるのだろうか!?
今回は携帯ツールの機能性と、路上で切れたときのための練習も兼ねているので、携帯ツールでチェーン交換を試みます。
次回以降はちゃんとした?(?)チェーンカッターを使用したいと思います。
チェーン:シマノ(SHIMANO) CN-HG601 11S
なにはなくともチェーン。
SHIMANOのロードバイク用11速チェーンにはざっくり3種類あります。
- 105相当のHG601
- アルテグラ相当のHG701
- デュラエース相当のHG901
です。
グレードが上がるごとに値段も上がって滑らかさがアップします。
滑らかさの秘密はSIL-TECという表面処理加工で、グレードが上がるごとに適用箇所が増えます。
またデュラエースは中空ピンになっていてより軽くなっています。
タイヤと同じくらいの頻度の消耗品にしてはグレードの違いをそう感じないという話をよく聞くので、私は105相当のHG601を選択しました。
アルテグラのコンポを使っている人でも、チェーンは安い105をこまめに替えたほうが良いという考え方の人もいますね。
コネクティングピン:シマノ(SHIMANO) チェーンピン 11S
チェーンを繋ぐにはコネクティングピン(チェーンピン)が必要です。
新品のチェーンには1個付属していますが、失敗しても再利用できませんし、余分に持っておけば路上でチェーンが切れたときに使えますから、買っておいて損はありません。
11速と10速などギアの枚数によって違うので要注意です。
11速用で10速を繋ぐことはできませんし、10速用で11速を繋ぐことはできません。
ちなみにいろいろな呼び方があって、SHIMANOのマニュアルの中ではアンプルコネクティングピンと読んでいます。
先端をアンプルのようにポキンと折れる構造だからですね。
ミッシングリンク:11スピード用 ゴールド チェーンサポートツール付き
こちらはミッシングリンク。
コネクティングピンがなくても接続でき、再利用できる(らしい)という品物です。
チェーンを清掃するのに毎回外す人はこれを常用しているみたいですね。
私はSHIMANO純正じゃないコマを常に使用するのはちょっと気になるので、緊急用としてツールボトルに入れておきます。
ちなみに取り外す工具付きと書いてありますが、チェーンフックも兼ねているのでお得です。
SHIMANOのマニュアルではチェーン交換の際にチェーンフックについて書かれていないようですが、チェーン交換はチェーンフックがないと正直やってられません!
ニトリル手袋
普段のチェーン清掃などにも使えるニトリル手袋は超おすすめです。
どんなに油で汚れても、手袋を外せばスッキリです。
SHIMANOのマニュアルこそ最強
メーカーのマニュアルとか、どうせプロにしか解読できないんでしょ?
俺みたいな初心者はネットで検索するに限るわ~。
なんて思ってましたが・・・。
SHIMANOのマニュアルすげーわかりやすいじゃん!!
どのくらいわかりやすいかは後述します。
SHIMANO Manuals & Technical Documents
チェーン交換(実作業)
1.チェーンを切る
交換する場合はどこで切ってもいいんですが、チェーンを再び接合する場合はコネクティングピンのところで切ってはいけないそうです。
正確に言うと一度コネクティングピンを挿入した場所に再びコネクティングピンを入れてはいけないということです。
うん、バリバリ使えるなこれ!!
さすがSHIMANO、ツールの精度が良いと思いました。
芯を捉えてカチっと回っていく感じがします。
もちろん小さめなのでやや力はかけにくいですが、緊急時なら十分!!
先程紹介したミッシングリンク付属のチェーンフックも使っていますよ。
ワンポイントとして、チェーンカッターのネジ部分にオイルかグリスを塗布したほうが良いということです。
細いネジにそこそこのトルクがかかりますから、ネジが切れてガバガバになりやすいはずです。
携帯ツールをそこまで使い込むこと自体がどうかとは思いますが・・・w
いずれにしてもネジ部分をグリスアップしておけば、回すときにスルスル回りますよ(*´∀`*)
2.新しいチェーンのコマ数を揃える
新しいチェーンは少し余分に入っていますから、必要なぶんだけカットします。
ここでもチェーン切りが必要ですね。
ディレイラーやカセットの歯数を替えた場合はコマの数が変わってきますから、特に注意が必要です。
通常そのまま交換するだけなら、同じコマの数に揃えればOKですね!
右の写真の上が古いの、下が新しいチェーンなんですが・・・。
で、「3,682kmでこんなに伸びてました!!」ってやりたかったのに、ぜんぜん伸びてないじゃん!
やっぱ交換しなくてもまだまだ使えた系?
いやいや、万が一を考えればちょうどいい時期だったのよ!きっと!
3.ついでなのでチェーンステーの保護シートを替える
ショップで自転車のメンテをしてもらったとき、チェーンステーの保護フィルムについて相談したら売ってくれました。
わりと厚みがあって保護には良いと、店長は言っていましたね。
なにしろ今までは完成車そのままの保護フィルムなので、薄すぎてチェーンステーの塗装が削れてたんですよΣ(゚Д゚)
なので、タッチアップしてから新しい保護フィルムを貼り付けました。
4.チェーンを繋ぐ(失敗)
▂▅▇█▓▒░(’ω’)░▒▓█▇▅▂うわああああ
やってもーた。
完成したー!と思ってぐるぐる回したらジャリジャリジャリとか異音バリバリですわ!
わざわざ半ページ使って書いてあるくらいなので、よっぽどみんな間違えるのかな・・・。
例えば路上修理などで急いでいたら気づかずそのまま走ってしまう可能性は十分にあります。
このように失敗した場合は、前述のとおりコネクティングピンを入れた場所と違う場所のピンを抜かなければなりません。
間違えてやり直すために、差し込んだピンを抜いて同じ場所に入れ直すと緩くなるからですね・・・。
4.チェーンを繋ぐ
逆にしてしまった・・・。
絶対にこうしろ!というわけではないようなので、次は気をつけます。
うーん、もうちょっとちゃんと読んでからやればよかったー!!
チェーンには裏表があるので注意します。
コネクティングピンを手で途中まで挿入し、あとはチェーンカッターで押し込むだけです。
コネクティングピンの押し込み量はちょっと繊細です。
手前側に出っ張っている挿入不足の状態だと、変速に影響が出そうですね。
また押し込みすぎると今度は脱落してチェーン切れが発生しそうです。
コネクティングピンの先端はチェーンカッターの先端でテコのようにして折りました。
ちょっとコツがいりますね。
5.お片付け
私は各アイテムごとに個別に袋に入れてからツールボトルへ入れます。
それぞれが傷つけ合うことのないようにというのと、サビにくいようにするためです。
私は工具の傷はそれほど気にしませんけど、工具がスペアチューブなど大事なものを傷つけるのは避けなければなりませんからね。
6.注油は?
マニュアルを読んでみましたが、チェーンを組んだら注油しろとは書いてないですね。
一般的に、新品のチェーンはローラー内部までしっかり油が入っているから注油しなくて良いと聞きます。
なので、まあいいのかな?
でも洗い流してお好みのチェーンオイルを塗布するぶんには別に良いと思うので、そこらへんは好みなんでしょうかね~。
ただ一つだけ言えるのは、オイルや汚れを流したら洗浄成分が完全に乾いてから注油すること、ですね。
洗浄液(パーツクリーナーなど)が内部に残っているのに注油しても、すぐに分解されてしまいます。
実際、外側はキレイだけどローラー内部にはオイルが行き届いてないケースも多いとか。
まとめ
というわけで、初めてのチェーン交換をしてみました。
意外とカンタンですが、意外とコツがいるなあ、という感じです。
しかし慣れた人はただのフレームの状態から1台組み上げられるというんですから、スゴいですね。
私は基本的にはショップに預けようと思っていますが、今回みたいに練習しておけば万が一の際にも慌てずに済みそうです。
これからもちょくちょくこういった作業を練習して、いざという時に仲間を助けられるようになりたいです。
今回学んだ気をつけるポイント。
- チェーンは正しいルートで通す
- チェーンには裏表がある
- アンプルコネクティングピンを差し込む箇所に注意する
- 同じ穴にアンプルコネクティングピンを何回も差さない
さて、次回はSIL-TECにパーツクリーナーは使っていいのか!?について考えてみたいと思います。