【#カーモデル 製作・改造レビュー】アオシマ 1/24 痛車シリーズ No.2 ラブライブ!サンシャイン!! スバル GRB インプレッサ WRX STI '10

 

アオシマのラブライブ!サンシャイン!!の痛車インプレッサを製作しました!

前回製作したのウマ娘の痛車86に引き続き、今回も巨大なデカールとなっていて難易度は高そうです。

さて、上手く出来たのか・・・!?

 

キットレビュー

ベースキットは(おそらく)2011年に発売された前期型で、そこから後期型や社外エアロ、旧痛車シリーズなどが発売されてきました。

実はこのGRBインプレッサは過去に別の痛車も販売されていたのです。

なおここまで巨大なデカールの場合は経年劣化による割れなどが起きやすいため、中古で購入する際は注意が必要です。

 

 

いちばん最初のベースキットが発売された約14年前のころから、アオシマは「未塗装でも作れる」「バリエーション展開」をテーマに商品開発を続けています。

実際このキットもほとんどのパーツはボディ関係の白・シャーシ関係の黒と、ちょこっと部分塗装をするだけでも完成できるように設計されています。

これより古いキットだと、もともとのカーモデルに無理やりエアロパーツを被せたりして、とてもパッケージイラストとは似ても似つかないものもありました。

しかしこのインプレッサは前期型・後期型・社外エアロと別パーツ化することで、ナンチャッテではなくきちんと完成できるようになっています。

しかしこれが仇となって、バラバラのボディパーツをくっつけるのがちょっと難しくなってしまいました。

 

 

この時期のアオシマはクリアパーツを成形色で再現することにも挑戦しています。

インプレッサについてはリア・リアサイドウインドウがスモークとクリアの2種類が付属するという豪華さ!

クリアパーツをスモーク塗装するのって実はちょっと面倒なので、これはうれしい限りです。

クリアテールランプが流行していた時期というのもありますが、このキットではヘッドライトやテールランプのクリアカラー塗装をする必要はありません

テールランプ内やリアバンパーの赤いリフレクターは水転写デカールが用意されています。

 

 

前回のウマ娘86に引き続き、水転写デカールとシールの2種類が用意されています。

水転写デカールは貼り込むのが非常に難しいものの、美しく仕上げることができます。

シールでは完璧に曲面に追従しないため美しく仕上げるのは難しいものの、破れにくく簡単に貼れるかもしれません。

 

 

静岡ホビーショー2025ではシール仕上げと水転写デカール仕上げの2種類が展示されていました。

その他のプラモデルも無塗装と塗装済みの2種類を展示するなど、アオシマの「こだわりの作り込みもできる、お手軽に作ることもできる!」という製作の自由度の高さに非常に強いこだわりがあることを感じさせます。

シール仕上げでは特にボディサイドの細かい部分にまったく追従していませんが、こうやって遠目に見ると案外気になりませんね。

さらにこの上からつや消しトップコートを塗装すればよりいっそう違和感は少なく仕上げられそうです。

 

 

86ではキャンバーまで調整できたものの、インプレッサでは車高の選択のみとなっています。

シャーシ裏側の再現度は手軽さと精密さのちょうどいいとこという感じです。

ほとんどの人はカーモデルの完成後にひっくりかえして見るようなことはないと思うので、私としてはめっちゃ省略してくれてもいいですw

 

 

説明書ではヘッドライトやカウルトップカバー、ボンネットダクト内部のフィンなどを取り付けて、最後にボンネットをくっつけるようになっています。

バンパーやサイドステップなども塗装後に接着するような説明になっていますし、実際そうしているモデラーの方も多いです。

しかし塗装してから接着するとチリが合わなかったり接着剤がはみ出して塗装を痛めるケースも多いため、私は説明書を無視してほぼすべて接着してから塗装することがほとんどです。

今回はヘッドライトとダクト内のフィンを後ハメ加工をすれば、ボンネットは先に接着できるようになります。

ボンネットダクト内のフィンはあってもなくても見えないんですけどねえw

 

 

ひととおり仮組みしてみました。

車高ダウン仕様にしてみましたが、それでも車高が高い!

ラリーカーなので当たり前ですけどね😅

実車でも、インプレッサは車高をベタベタにするのはちょっと難しいと聞いたことがあります。

 

改造

 

今回はこちらのホイールに交換します。

テーパータイヤが付属しているので鬼キャン仕様にピッタリです。

 

 

フロントのロワアームを延長し、サスペンションを切り詰め。

リアサスはブレーキ取り付け位置を上にずらしてスペーサーを挟んでキャンバーを付けて接着。

ボディのフェンダー部分を削って可能な限り薄くして、調整しました。

フロントのキャンバーがあともうちょっと欲しいため、このあとさらに微調整しました。

 

 

リップスポイラーとサイドスポイラーを製作しました。

別パーツで製作しているため、別々に塗装して完成後に接着します。

金属線で位置決めしているため、位置ズレの心配はありません。

 

 

今回はマフラーを新規制作しました。

またディフューザーと整流フィンも追加です。

 

 

改めて車高の微調整などもして、改造はひととおり完成です。

めちゃくちゃ迫力でましたね~!

 

塗装

各パーツを接着しました。

リアゲートスポイラーはリアウインドウを仮止めして位置決めしてから接着しました。

ボンネットはチリ合わせのためにスペーサーを接着し、さらに研ぎ出しでたわまないように中にエポキシパテを詰めています。

さらにモールドもスジボリを掘り直し、くっきりさせています。

プラモデルにありがちなパーティングラインはかなり少なく、ごく一部を削った程度です。

パネルのヒケはほとんど見られず、バンパーとボディのチリ合わせで少しヤスリで調整したくらいでしょうか。

リアサイドガラスの嵌め合いがピッタリすぎて塗装後に削るはめになったので、この時点でクリアランスをしっかり確認しておいたほうが良いでしょう。

 

塗装はライトグレーのサーフェイサーを塗装したあと、ラプロス4000番で中砥ぎをして、クレオスのGGXホワイトで全塗装しました。

 

 

クレオスのGGXの隠蔽力は凄まじく、ライトグレーもきっちりホワイトに塗り替えることができます。

塗装にはちょっと慣れが必要ですが、滑らかさも良いですね。

デカールを貼りやすいように、最後にクリアーを軽く塗装して表面をさらに滑らかにしておきます。

ここから3日~1週間ほど塗料が硬化するまで待ちます。

 

シャーシ・内装の製作

内装はちょちょいと塗り分けてデカールを貼って簡単に製作できます。

スモークガラスも相まってほとんど内装は見えませんが、それでもシルバーの塗り分けのおかげでリアリティが増しますね。

 

 

ホイールはもともとのメッキを剥がして再塗装しました。

その他のパーツも含めて艶ありブラックで塗装したあと、メッキ調塗料で仕上げました。

普通のシルバー塗装とは違うきめ細やかなメッキ感が良いですね。

キャリパは最近のスバルおなじみのイエローで塗装しました。

 

デカール貼り

今回のデカールには、一部に貼る順番も指定してくれています。

わかりやすくて助かりますね。

 

 

このレベルの大判デカールは、たとえほぼ平面でも貼るのが非常に難しいです。

ポイントは百均などでも良いので大きめの平筆で撫でることです。

いきなり綿棒で圧着していこうとせず、まずは平筆で軽く撫でながら水を抜いていきます。

カドやモールドは筆先でなぞったりすることで少しずつ密着させていきます。

1枚貼るのにじっくり時間をかけていくのが良いようです。

私の場合はどうしてもシワができてしまう場所もありましたが、しっかりシワを潰しておけばクリアーで段差を埋めて、研ぎ出しのときに平らにすることができます。

 

 

なんとか頑張って貼り込みました・・・ものすごい集中力を使うのでめちゃくちゃ疲れます。

特に難しいのはボンネットダクトの脇、ドアノブの凹み、サイドスカートの段差、など凹み部分です。

何度押さえてもすぐ浮いてきてしまうので、少しずつ密着していくしかありません・・・。

もう少し伸びの良いデカールだといいな~と思いましたが、これほど大きなデカールだとどんな材質のデカールでも難易度は変わらないでしょう。

注意したいのは、デカールのりなどが水玉のように付着しているところはちゃんと拭き取ることです。

少し白っぽくボケているくらいなら良いですが、水玉のようになっているとクリアー塗装後に段差になったり、研ぎ出しで水玉のようなノリがまるごと剥がれてクレーターができる場合があります。

このあと、乾燥機を使わず自然乾燥で3日~1週間ほど放置します。

 

研ぎ出し

水分がほぼ抜けたら、クリアー塗装をします。

 

0.5mmのエアブラシで、エア圧0.09Mpa、塗料1:薄め液1.25くらいで塗装を開始します。

レバーは1/3~1/2くらい引いて、遠めからサラサラ~っと吹き付けていきます。

一気に濡れたように吹き付けるとデカールの下に染み込んでデカールが浮いたり、デカールが溶ける恐れがあります。

このサラサラ~塗装を10分おきに5回ほど繰り返します。

 

次にエア圧0.1Mpa、塗料1:薄め液1くらいで、レバーも同じくらいの引きでいよいよ少しずつ濡れたようになるまで吹き付けていきました。

こちらも5回ほど、回数を重ねるごとにぼってり塗り重ねていきました。

タレる寸前というのが非常に難しいですね。

このくらい塗り込む場合は15分~30分おきにしました。

 

30分後、最後に塗料1:薄め液1.25~1.5くらいまで薄めて、レバーは1/2くらい引いて表面が平滑になるようにしてみました。

 

 

まずはラプロス2400番から水研ぎで荒削りをしました。

表面のツヤが完全に消えてつや消しになるまで、慎重に削り込みます。

 

 

さらにラプロス4000、6000、8000と続けていくと、ようやくLEDライトが映り込むくらいまで滑らかになってきました。

布ヤスリの段階ではパーツのカドを削ってしまいやすく、クリアーがハゲてしまう場合があります。

なのでどこまでギリギリを攻めて削り込むのか非常に悩ましいところです。

普通の塗装ならクリアーがハゲてもタッチアップすれば良いですが、デカールの場合はそういうのも難しいので慎重な削り込みが必要です。

 

 

次にタミヤのコンパウンド荒目、細目、仕上げ目、さらに長谷川のセラミックコンパウンドで磨き込んで、写真のような状態にたどり着きました。

フロントウインドウにハチマキのデカールを貼ったので、フロントウインドウも同じように処理します。

クリアーパーツなのでより慎重さが求められます・・・。

 

最後の部分塗装・組み立て

研ぎ出しが終わったら、窓枠などつや消しブラックで塗装していきます。

実車だと半ツヤくらいですが、ここはメリハリなどを考えてつや消しブラックにします。

黒で整形されているワイパーやアンテナなども、そのままだと違和感があるのでつや消しブラックで塗装します。

この際のマスキングでは、直接べた~っとマスキングテープを貼ると、剥がすときにデカールごと剥がしてしまうことがあります。

2枚のマスキングテープをちょっとズラして表同士で貼って、接着面を少しだけにしたマスキングテープを作って少しずつ縁取りしていきます。

もちろん剥がすときも慎重に、少しずつ剥がしていく必要があります。

 

 

フロントバンパーの一部は筆塗りで部分塗装したほうがむしろキレイにいくと思います。

ここで難しいのがヘッドライトで、塗装の厚みでまったくハマりません・・・。

パーツ精度が非常に高すぎる弊害がこんなところにw

けっこう削り込んで接着しました。

リアサイドウインドウもボディにハマりこむため、ここも塗装の厚みではまらなかったので削って微調整しました。

 

 

フロントグリルは付属のメッシュを貼る指定になっていますが、これもちょっと難しかったです。

セメダインの模型用ハイグレード接着剤(ゴムみたいなやつ)でちょんちょんと裏側で接着しました。

メッシュがはみ出すとグリルが付かなくなってしまうので、少しずつ切りながらサイズ合わせしました。

 

 

そしていよいよ・・・完成!

カーモデルではポロリしがちなドアミラーは、接着面積が広いのでわりとしっかり接着できます。

接着剤はセメダイン模型用ハイグレード接着剤が良いですが、両面テープもアリだと思います。

 

完成!

 

 

 

完成!

アオシマのキットなのにめこ隊長がフジミTシャツを着ているのはご勘弁くださいw

 

 

今回もめちゃくちゃ難しかったですが、なんとか完成させることができました。

 

 

オリジナルのリップスポイラーのおかげで迫力がさらに増しています。

 

 

オリジナルのマフラーやディフューザーのフィンも良い感じです。

特にマフラーはかなり肉薄に加工したので、より本物っぽさを感じます。

 

 

キャリパをイエローにしたのも正解でした!