V.O.B!V.O.B!
今から約15年前となる2008年に発売されたPS3用ゲーム「アーマード・コア フォーアンサー」のオープニング映像はテレビCMでも放送され、その圧倒的にリアルなグラフィックが話題になりました。
このオープニング映像に登場するのが「ホワイトグリント」という機体で、あまりのカッコよさにアーマード・コアを知らない人でも見とれてしまう美しさです。
そして2009年には早くもこのホワイトグリントはプラモデルとして発売され、オープニング映像で背面に装着するヴァンガード・オーバード・ブーストのプラモデルも追加で発売されます。
2024年12月に本体とV.O.Bがセットになったものが再販売されたので、さっそく製作してみました!
2009年のコトブキヤのプラモデルということで、果たして作りやすさはどうなのか?気になるところです。
キットレビュー
マウスと大きさを見比べていただければ分かる通り、ガンプラで言うところのマスターグレード並に箱がデカい!
実際、組み立てるとマスターグレードか大きめのHGくらいの大きさになりますから、その箱の大きさには納得です。
ただでさえパーツが多いホワイトグリント本体に加えて、V.O.Bもセットになっているのでランナーの数がものすごい!
コトブキヤと言えばとにかく尖ったパーツや超細かいパーツが多いことで有名です。
シャープ化など必要ないくらいピンピンに尖ったアンテナなどは有名ですね。
ランナーの取り扱いには注意が必要です。
V.O.Bセットには専用の台座が付属していました。
機体本体とV.O.Bを別々に買うと、たしかこのロゴ入り台座は手に入れられなかったと思います。
また「ムービーカラーVer.」というパールホワイトの成形色(ムービーでは別にパールホワイトではないのだが)のバージョンでは、また内容物が少し違っています。
V.O.BセットノーマルカラーVer.には説明書が一冊だけ付属します。
実はV.O.B単体のプラモデルにはV.O.B専用の説明書が付属しており、「V.O.B!V.O.B!」という謎の歌詞が収録されています。
修正が必要だ。
このV.O.Bセットには組立説明のみで、謎の歌詞は収録されていないのが残念です。
また水転写デカールも付属します。
るさくならない程度の程よいデカールの量だと思いました。
組み立て
本体
このキットにはABSパーツが一部に使われています。
ランナー1枚のみなので、全塗装する場合はこのパーツに気をつけましょう。
プライマーを吹くか、少しずつ吹き付けていくと良いでしょう。
ランナーの数が非常に多いので、ランナータグにマジックなどで色を塗っておくと便利です。
とは言え、各部位ごとに使うランナーがある程度分けられているので、すべてのランナーを広げてあれこれ探し回ることは少なかったです。
一部には接着推奨の箇所があります。
これ以外に、指定がなくても接着したほうが良いパーツもいくつかあります。
基本的には説明書に従って組み立てて、最後にV.O.Bを合体させたりアサルトモードに変形させたりする際に、ぽろりしそうな部分を最後に接着すると良いでしょう。
明らかに変形に関係ない部分で気になるところは最初から接着しながら製作しても良いですね。
両肩のブーストユニット?などにX14とかX12という箇所が出てきます。
単純な形状ですが、あまりガンプラなどでは見ない表記ですねw
ひとまず、本体が完成しました。
前腕・脚などガッツリ合わせ目が来る場所がいくつかあります。
構造上絶対に後ハメ加工できない場所が多く、しかもわりと目立つところもあるので困りますね。
合体・変形に関係するのでやむを得ないとは思いますが。
なので、無塗装にスミ入れなどで仕上げるなら接着して合わせ目消ししながら製作していくのが良いでしょう。
しかしさすがコトブキヤ、ピンピンに尖っている場所はピンピンだし、フォルムも本当にカッコいいです。
関節の保持力はわりとしっかりしていて、ヒザがほんの少しだけ弱く感じるかな?という程度です。
頭部のアンテナは完成後もあえて接着しないほうが良いです。
合体・変形時に思わず触ってしまうことがありますが、接着してしまうと折れてしまう場合があります。
接着していなければぽろりと外れてくれるので、合体・変形時などは取り外せるように接着しないほうが良いと思います。
背中のブーストユニットの一部は、内側の白い部分が気になったので黒く塗ってから組み立てました。
組み立てて合わせ目消ししたあとに、隙間から筆塗りするのも良いかもしれません。
ヴァンガード・オーバード・ブースト
複雑な構造のためまずは一度全てのパーツを仮組みして、構造をしっかり把握しておくのをおすすめします。
ダボの構造で間違った組み方ができないようにある程度配慮されていますが、一部のパーツは逆につけたりできてしまうので注意が必要です。
本体と違って塗り分けが必要なパーツも非常に多いため、仕切り付きのケースに色分けが必要なもの、そうでないものなどを分けていくと良いでしょう。
V.O.Bは筒状のパーツが非常に多く、そのすべてがモナカ構造で合わせ目ができます。
説明書の作例ではあえて合わせ目を残してスミ入れしていますが、ちょっと変だなと思ったので合わせ目消しをしました。
合わせ目を消すときは、紙がはさまる程度のギリギリの隙間を空けておいてから、流し込み接着剤を流すと良いみたいです。
このパーツ、すべてが合わせ目消し・・・w
単純な筒の形状なので作業自体は簡単ですが、とにかく多い😂
合わせ目消しをすると微妙にダボ穴が小さくなって、別のパーツがハマらなくなる場合があるので注意です。
パーツが入りにくい場合、ダボ穴をわずかに削って拡張したほうが良い場合があります。
筒状のパーツはマスキングしてエアブラシで部分塗装するのが良いです。
色は黒鉄色で塗装すると、成形色の黒に合うのでおすすめです。
黒鉄色はMr.カラーでも水性ホビーカラーでも発売されているので、両方買っておくと良いでしょう。
その他のパーツは水性ホビーカラーでの筆塗りがおすすめです。
例えばこのパイプのパーツはプラ板に穴を開けたところに差し込んで、筆塗りしていきました。
棒状のパーツって意外とエアブラシで塗装するの大変なんですよね。
基本的な塗り分けができました。
中心のメインのブースターはこの時点で組み立てられる部分まで接着しています。
スミ入れ
次に、スミ入れです。
今回は水性ホビーカラーでスミ入れしました。
水性ホビーカラーのつや消しブラック1に対し、水性ホビーカラー薄め液を10くらい、さらに3くらいの割合で洗剤を混ぜました。
このとき混ぜる洗剤は、界面活性剤が少なめ(0.3%とか?)が良いらしいですが、手元には1.0%の台所用マジックリンしかなかったので混ぜてみました、、、がまあなんとかなりました。
エナメルのスミ入れ塗料は非常に流れやすいのが特徴ですが、パーツが割れたりする問題があります。
しかし水性ホビーカラーならパーツ割れの問題はありませんし、マジックリンで安全に拭き取りが出来ます。
リアルタッチマーカーやスミ入れペンでも良いのですが、非常に細かい部分には流れないのが難点です。
いろんな方法がありますから、どれが合うかいろいろ試したいところですね。
デカール貼り
すべてのスミ入れと部分塗装が終わったら、デカールを貼ります。
つや有りクリアーを塗装しておくとさらに良いですが、そのままでも大丈夫でしょう。
余りデカールはほとんどないので注意が必要です。
ウェザリング
今回のウェザリングは、いわゆるチッピングのみを施します。
ウェザリングにはいろいろな方法があり、その中にウォッシングと言って全体を汚す方法があります。
よりしっかり汚れが表現できますが、全体に薄汚れすぎてしまう場合もあり、今回は精悍なカッコよさも残したかったのでウォッシングはしませんでした。
まず、デカールを貼ったあとそのままチッピングをしていきました。
一度つや消しトップコートを吹いておくとより汚れが馴染みやすいですが、今回はあえてプラスチックにそのままチッピングしていきます。
使用した塗料は黒鉄色と、シルバーの水性ホビーカラーです。
黒鉄色はスポンジでちょんちょんと叩きつけたり、擦って伸ばしたりしています。
シルバーは関節やアサルトアーマーの発生器?など黒いパーツに筆でちょんちょんとつけていきます。
V.O.Bは特に一方向にこすれたようにしました。
とんでもない速度で飛行するユニットなので、そのほうがリアルかな~と。
まあ使用後はバラバラに分解する使い捨てユニットなので、むしろこのユニットは毎回キレイな新品のほうが逆にリアルなのか?という気もしますがwww
まあプラモデル的にここだけピカピカなのはおかしいので、同じようにウェザリングしておきますw
つや消しトップコートを吹き付けたら、いよいよ組み立てです。
このV.O.Bの合体がまた大変なんです・・・w
まず本体を変形させ、さらにV.O.Bを接続するためのビニールチューブの接続がめちゃくちゃ大変ですw
ビニールチューブは、合体・変形に関係ないほとんどの部分は瞬間接着剤で接着してしまったほうが良いです。
この大量のブースターがめちゃくちゃカッコいい!!!
完成!
動画
写真
めっちゃカッコいい~~~!
こんかいはあえてウェザリングをチッピングのみにしたことがよかったです。
汚くなりすぎないように、機体の美しさも楽しめるほどよいウェザリングにできたかなと思いしました。
この密度!!!
ヴァンガード・オーバード・ブーストの組み立てはちょっと難しかったですが、上手く行ってよかったです。
特に中央の4本のタンクは上手に接着しないとまっすぐになりにくいので、細心の注意が必要です。
飛行形態もものすごい精密感!!
機体とV.O.Bを別々に飾れるようになっているのもうれしいですね。
しかしめっちゃ細いパーツもあるため、合体・変形には細心の注意が必要ですw
顔まわりもカッコよすぎる~~~!