∀ガンダムは大好きな作品で、何度も繰り返し見るほどに好き!
とにかくストーリーが好きです。
また当時は低予算だったという噂もありながら、富野由悠季監督の見事な演出で素晴らしい映像に仕上がっているのも魅力です。
それ以前も、この作品のあとにも類似するものがないくらい特徴的なデザインのガンダムも魅力ですね。
基本的にロボット作品はロボットの動きを人間を模して、人間ができそうな動きを描写するのが一般的です。
しかし∀ガンダムではパイロットの負担軽減と思われる上半身を揺らさず脚だけで走る方法だったり、頭や腕を360度ぐるぐる回転させたり、「いかにもロボット」のように描いているのも特徴です。
人間のカタチをしたロボットに、あえてロボットらしい動きをさせるのは実はけっこう難しいのです。
描いているのは人間ですから、どうしても人型ロボットは人間の常識の範囲でしか動かせないことが多いのです。
さて、そんな大好きな∀ガンダムを作っていきます!
パール塗料を使って、チタニウムコーティング風の塗装をしていきます!
キットレビュー
めちゃくちゃカッコいいパッケージ!
物語序盤の街をバックにしているのが良いですね。
後ろのカプルもHGCCでキット化してほしい・・・かわいいし売れると思うんですが。
大きな背負いモノがどころかランドセルすらない∀ガンダムは実にシンプルなランナー構成です。
基本的にランドセルを背負ってないガンダムはほとんど思い浮かばないので、こういうところも∀ガンダムが唯一無二の魅力というところですね。
説明書もなかなかカッコいい!
作画の都合もあってか∀ガンダムはほとんど真っ白なため、塗り分け箇所はほとんどありません。
強いて言えばヒザの赤、額の∀のメタリックグリーン、ちょこちょこと黒い部分でしょう。
いずれも基本的には水性ホビーカラーなどで筆塗りして、はみ出しをマジックリンで拭き取るだけで良いので難易度は低めです。
成形色はきっちり真っ白なので、そのままつや消しトップコートを吹いてもバッチリホワイトドールらしい白い機体に仕上がります。
このキットには平手も付属しているのが大きなポイントです!
普通のガンプラは握り手くらいしか入ってないことも多いですが、∀ガンダムのポーズには平手が似合うことも多いので、非常に嬉しいポイントです。
また手のひらの造形も非常に細かいのがすごいですね。
合わせ目のある箇所
合わせ目ができる箇所は、ヒザ、スネ、スネ2、前腕、ビームライフル、ライフル最大出力用差し替えパーツ、そして頭部となります。
胴体の真横にもできますが、隠れてほとんど見えないので消す必要はないと思います。
頭部は前後でぱっくり合わせ目ができるのですが、どうやっても中の目を後ハメ加工できない気がするので、可能な限り段差をなめらかにするくらいしかないと思います。
前腕はヒジ関節をはさみこむカタチなので、合わせ目消しをするなら後ハメ加工が必要です。
しかしここはヒジ関節のダボを切りとばすだけで、最後に差し込むだけでOKです。
ゆるければ写真のようにマスキングテープで厚みを増せばぎゅっとハマりますし、塗装すれば塗装の厚みでホールドされるので大丈夫です。
ヒザ、スネ1、スネ2もがっつり縦に合わせ目ができます。
モモはいい感じにモールドに沿って合わせ目があるのに、なぜこんなことに・・・。
パーツ数の少ないキットなので、せっかくならもうちょっと配慮してくれてもいいのになあ、と思いますw
この合わせ目はややこしいモールドに隣接しているので、やたら接着剤を塗りすぎると埋まってはいけないモールドも埋まってしまうので要注意です。
後ハメ加工については、スネ1と2を接合するスラスターベーンのダボがポイントです。
ここは左右2つずつのピンで接合しているので、写真のようにダボ穴をカットして、最後にスラスターベーンを差し込むようにしました。
カットしたダボ穴の強度に不安がある場合は、ダボ穴の周りを瞬着硬化パテで補強しても良いでしょう。
スネ2(ズボンのすそ)の合わせ目消しは形状がシンプルですが、接着面が少ないわりに負荷がかかるところなので、後ろから瞬着硬化パテで補強が必要です。
こちらは合わせ目消しをする前の素組み状態です。
目は目の周りの白い部分も含めてすべてシールです。
ここもパーツ分けで再現してほしかったところですが・・・。
∀ガンダムって、平手でやわらかな物腰で立たせるのが似合いますね。
武器なんかなくてもいいくらいです。
塗装
下地づくり
今回は成形色に直接パール塗料を吹き、さらにつやありトップコートを吹く光沢仕上げにします。
そのため下地処理は非常に大切になってきます。
つや消しならパネルのヒケやヤスリ跡があってもほとんどめだちませんが、つやありではすべてが浮き出てくるため、徹底する必要があります。
そこで今回活躍したのはペンサンダーとマジスクです。
パーツの多いガンプラではスムーズな処理をしていかないと、いくらやっても終わりません。
そこでペンサンダーやマジスクでガンガン削ってパネルのヒケがなくなるまで削ります。
最後に、800番、1000番まで使って表面を整えます。
サーフェイサーも使用しないつやあり塗装では、可能な限り1000番のヤスリで整えたほうが良いですね。
ちなみにここでの1000番は神ヤス!基準なので、百均のヤスリだとまたちょっと違うので気をつけてください。(百均はパッケージの表示に比べて荒い傾向がある)
塗り分け
先に、ライフルとヒザの赤だけ塗り分けます。
実は塗分箇所がここだけなのが、このキットの優秀なところです。
まあもともとほとんど真っ白なデザインなので、キットというより設定のおかげというところでしょうかw
では塗装!
今回、モールドのスジボリ掘り直しはしませんでした。
特に掘り直さなくても十分にスミが流れそうに見えました。
唯一、アタマの∀のマークだけちょこっとほっておきました。
使用した塗料について
ホワイト部分はダイアモンドシルバーを使用しました。
白い成形色に塗装すると、光が当たったところがシルバーっぽく光るクールな印象があります。
ムーンストーンパールは温かで落ち着いた雰囲気になるのに対して、ダイアモンドシルバーはクールでギラリと輝くように感じます。
しかしほかのメタリック塗料と違って金属粒子が細かいため、繊細な光り方をするのが上品で美しいですね。
赤い部分にはルビーレッド。
青い部分にはサファイアブルー。
黄色い部分にはトパーズゴールド。
これらクリスタルカラーは白い部分に塗ってもぱっと見は違いがわからないものの、同系色や黒の上に吹くとまったく違う表情を見せる塗料になっています。
それも見る角度によって美しく輝き、プラモデルの小さなスケールに合わせたパール粒子によってきめ細やかな光り方をします。
しかしキャンディー塗装と同じで、塗装の重ね具合で色味がだんだんと変わっていくため、複数のパーツを塗るときは同じ調子になるようにしなければならないのが難しいです。
今回はこれらのパール塗料を、成形色にそのまま塗装します!
また、関節やビームライフルなどはGXメタルブラックを塗装します。
GXカラーシリーズはものすごいギラつきでが特徴で、黒光りしているのを表現するのに適しています。
クルマや飛行機などでは過剰になりがちですが、ガンダムなどキャラクターモデルにはゴツさや重厚感を出すのに最適だと私は思います。
最後につやありトップコート
最後にある程度組み立てた状態で、つやありトップコートを塗装します。
しっかりトップコートが吹き付けられるように、ここもエアブラシを使用します。
つや消しはつやが消えれば良いという程度で終わらせることも多いですが、つやありはしっかり吹き付けて滑らかにしたいですね。
トップコートのあと乾燥機で3時間、乾燥機なしなら12時間くらい?は放置して、最後のエナメルのスミ入れや水性ホビーカラーの細かい筆塗りをしていきます。
完成!
YouTube動画!
完成した写真!
メタリックとも違う、下地を活かすパール特有のキラリとした光り方が気に入りました!
ガンプラはつや消しトップコートが基本!なんて言われていますが、こうやってあえてつやありトップコート仕上げにするのも楽しいですね。
つや消しだとごまかせる部分が、つやありだとごまかし効かなくなることも多いので、これはこれで難しいのですが😅
素組みでも十分かっこいい∀ガンダムですが、やっぱり塗装するとカッコよさは段違いですね!!!