前回はプロの絵をなぞったり模写したりして、スゲー勉強になった話でした。
やっぱプロってのはそれでメシを食ってるわけですから、いただくお金に見合うだけのスピードとクオリティを出すための方法があるわけですね。
さて、今回は初心者ならではの練習方法と、絵を描くモチベーションを維持する方法について。
私も絵を描いていて「おかしいとこだらけでわからん」「いっそなにが悪いのかわからん」という「なにから手を付けていいかさっぱり」状態でした。
さらにSNSで美麗なイラストが多数見られる今の時代、神絵師のイラストで溢れかえり自分との差に絶望する日々。
ただ、とある本を読んだことで考え方がパッと変わり、一気に面白くなりました!
今回はそのあたりについて。
絵の教科書を買った
「イラスト解体新書」
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この本はそこそこ人間のカタチは描けるけど、なんか変。でもどこが変かわからん?という人向けです。
前半は人体各部の描き方、後半は構図の作り方について書かれています。
私が思ったのは「絵の辞書」って印象でした。
自分で描いてる時に「手ってどんな感じがいいのかな」って思ったら、手の解説をしてるページを開く、そんな使い方です。
作者は絵の講師をされている方で、この本は生徒がつまづきがちなポイントを特に取り上げて書かれているそうです。
プロといっても人それぞれですから、絵の講師をしていろんな生徒さんの悩みを知っている人だと、より多角的な見方で教えてくれそうですね。
実は、私はまだほとんど読んでません。
なぜなら初心者にとって最初の数ページですでに2000円分の価値があることが書かれているからです。
たった数ページでめちゃくちゃ勉強になる
- 好きなものを好きなように描いてもいい
- 辛くなったら描かなくたっていい
- 描きたくなったら描けばいい
- 何も見ないで描くと何も身につかない
- 練習ではひとつでもテーマを設ける
フォントサイズをくそでかくしました。
ひとつずつ行きましょう。
好きなものを好きなように描いてもいい
絵は、常に難しい題材にチャレンジして、地獄のような苦しみを味わいながらでないと上達しないものだと思ってました。
が、どうやらそうではないようです。
萌え絵が好きなら、萌え絵ばっか描いてればいいのだと。
同じものばかり描いていたら上達しないのではないか?と思うかもしれません。
その解答は後述します。
辛くなったら描かなくたっていい
本には、映画を見たりゲームをしたりしてもいい、と書いてあります。
なぜならばいろんなことを経験することで、絵の新たなモチベーションや技術が生まれるかもしれない、と書かれています。
描きたくなったら描けばいい
そうしてリフレッシュしていると、いずれむずむず・・・!として描きたくなるときが来るかもしれません。
そしたら描くチャンスです。
何も見ないで描くと何も身につかない
これ、初心者の料理に例えるとわかりやすいです。
なにも料理したことがない人がレシピも見ずに料理がつくれるでしょうか?
料理も絵も、なにも見ずに作れるのがカッコいい!と思ってしまいますが(私も含め)、初心者なんですからなにか見ながら作ったほうが美味しいに決まってます。
またプロでさえ毎日描いているとだんだん絵が変わってきます。
意図的に変えていっているならともかく、初心者は悪い方へ変わってしまいがちですから、ちょいちょい参考にするモノを見ながら軌道修正したほうが良いです。
私もついつい「もう見なくてもいい!」とカッコつけた結果、やっぱり微妙な感じにズレていってました。
練習ではひとつでもテーマを設ける
超重要
私もそうですが、神絵師の絵と自分の絵を見比べてしまうと天と地ほどの差があり、あれもこれもそれもどれも勉強しなきゃ!と焦ってしまいます。
なので1枚の絵を描くのに、目、身体、髪、背景、塗り・・・と、あれもこれも勉強しながら仕上げようとした挙げ句、から周りして疲れただけだった、なんてことがよくあります。
それは1時間の授業で全教科を勉強するのと同じで、まったくムリな話です。
なので最近わたしは、1回の絵について1個だけ集中して練習するようにして、ほかの部分はぜんぜん気合入れないようにしました。
例えば「今回は目だけ頑張ってプロのマネしてみよう」とか「今回はプロの髪の流れ方をよ~く見てみよう」と。
当然集中した部分以外はなにも進歩がありませんが、逆に言えば集中した部分はなんらかの経験を得られたはずです。
もしかしたらせっかく集中したのに上手くいかない場合もあると思います。
でも上手く行かなかったことも経験のひとつになって、次に描くときに活かせるはずです。
失敗は成功のもと、と言いますしね。
絵を描くモチベーション
モチベが下がるのは上手い人と比較するから
ま~、上手い人と比較するなっていうほうがムリなんですけどねw
神絵師の絵を見るたびにゲボ出そうになるやつ。
が、よく考えたら意味ないんですよね~。
だって、神絵師だってさらに上にいる神神絵師、そして神神神絵師の上手さにゲボが出てるわけですから。
もちろん仕事としてやるなら順位などを意識するのは大事ですが、趣味でお絵描きするのに比較することがどれほど意味があるでしょう。
昨日の自分と比較しよう
先ほどの「ひとつでもテーマを設ける」に繋がります。
あれもこれも詰め込んで練習すると、何が良くなって何が変わってないのかわかりにくいです。
目だけガンバって描くぞ!と練習した場合は、前回よりどのくらい変わったかな?と比較することができます。
比較するのは神絵師とではなく、昨日の自分とってのはこういうことですね。
そしてもし上手くいっていたなら、「俺、よくやったぜ!」と優越感にひたりましょうw
自己肯定、けっこう大事なんですよ。
今の自分も、自分の味
人の絵を見ていると「俺はああいう雰囲気で描けない・・・」と絶望することありませんか?
私なんかはクールとかダークな絵をまったく描けないので、描けないシチュエーションがすげー多いです。
まあ初心者なので、描けないシチュエーションのほうが多いのは当たり前なんですが。
昔はなんでも描けるようにならなきゃ!とムリして描いてみて、ぜんぜん上手く行かなくて絶望することばかりでしたね~。
でも自分が思ってる以上に他の人から見れば個性的で、唯一無二の存在の絵になっているはずです。
今はそれでいいんじゃないでしょうか!
リツイートといいねは正確な評価じゃない!
何回も何回も描き続けていると、何日もかけて頑張った絵よりもサラサラっと描いたネタ絵のほうがウケて悔しい、なんてこともあります。
実はこれ、Twitterマジックであって作品への正確な評価ではありません。
Twitterというのは主に娯楽を求めて使用しているケースが多いですから、ネタで描いた絵のほうがウケが良いのは実は当たり前のことです。
当たり前のことなので、何日もかけて頑張って描いた絵のほうが品質が低いという証明にはなりません。
それに、あまりシリアスだったりダークな雰囲気だと、とっつきにくいというケースもありますね。
なお、R-18作品の場合はリツイートするのが恥ずかしいのでいいねばかり伸びるという話はよく聞きますw
投稿したことないので私は知りませんけど。
描ける範囲で描けばいい
- 全身が描けない
- 左向きしか描けない
- パースって何?
- 背景がムリ・・・
- 二人以上組み合わせられない
別にいいじゃん
って感じなんですね。
誰だって最初は描けないものが多いですし、私も一定の顔の角度しか描けないし、パースとかムリだし、背景とかそもそも構図とかさっぱりわかりませんね!!
どうせムリなんだから、ムリでしょうがねえ!って思いますよね。
それより、目の描き方とか、ポーズとか、今やれる範囲のことをひとつずつチャレンジしていったらいいじゃないか、って最近ようやく気づきましたね。
まとめ
この絵は、思い立ってから3時間で描けました。
目のカタチがブレないように、プロの目をよく見ながら軌道修正。
線画を色トレスするのがめんどうだったので、濃いめの茶色で線画を塗り直したら、まあそこそこ見られる感じになった気がします。
前はもっともっと時間かかってましたから、自分のなかでは成長したな~!と実感してます。
絵って、昔のドラクエのレベル上げみたいなもんだな~と思いますね。
最近の人にドラクエって言って通じないかもしれませんがw
レベル1でいきなり魔界をうろうろしたりラスボスに挑めないように、絵もいきなり神絵師になれるわけじゃないですよね。
最初は地道に村の近場をうろうろしたり、スライムをつっついたりしてレベルを上げていくしかありません。
【次回!】